岩戸寺 ~ 大聖寺 ~ 長慶寺 ~ 山口池 ~ 三十仏 ~ 葛原集落跡 ~ 文殊仙寺
優美な姿の国東塔があることで知られる岩戸寺がコースの基点。まずは県道544号線を北東に進んで、大聖寺へ。県道を挟んだ反対側の田んぼの中にある旧大聖寺跡五輪塔群(きゅうだいしょうじあとごりんとうぐん)に立ち寄った後は、寺田橋を使って来浦川(くのうらがわ)の対岸へ渡ります。長慶寺を過ぎると、やがて国東半島で最も大きい溜め池とされる山口池が見えてきます。ここから、K-2コースの特徴である葛原周回ルートに入ります。池のほとりにある山口池分岐をいったん見送って真っ直ぐ西に進むと、10分ほどで三十仏の入口に辿り着きます。入口には小振りながら風格のある仁王像と石造りの鳥居があり、そこからしばらく歩くと右手に長い石段が現れます。その石段の上が三十仏です。三十仏にお参りした後は登ってきた石段を下って左にある緩やかなスロープを登ると、7~8分でコンクリート舗装の林道に出ます。葛原周回ルートはこの先、何度かショートカットのために林道から外れることもありますが、基本的にはこの舗装林道をトレースしながら歩きます。林道の途中には、葛原古城(くずはらこじょう)の跡と伝わる遺構や『牛嶽(うしたけ)の景』、『葛原展望所』といった展望ポイントへの取付きがあるので、少し足を休めて景色を楽しんでみるのもよいでしょう。舗装林道を先に進んでいくと、やがて道の右側に苔むした石造りの鳥居が見えてきます。ここが葛原集落跡と呼ばれる場所で鳥居の前には小さな可愛らしい仁王像が立っています。集落跡を過ぎて少し歩くと、道は再び県道544号線と合流します。県道出合からは再び山口池を目指して東に進みます。山口池に戻った後は、最初に見送った山口池分岐点を左に曲がり、石畳の参道を通ってコース終点である文殊仙寺まで歩きます。
岩戸寺
鎌倉時代、中山の岩殿岩屋、南北朝時代は末山本寺の岩戸寺、江戸時代に石立山岩戸寺と呼ばれていた。ここに残る国東塔は、すらりと優美な国指定重要文化財。塔身の刻銘により納経のため弘安6年(1283)に造立。銘文のある国東塔としては、最古のもの。また、成仏寺と隔年交代で、修正鬼会が行われる。
大聖寺
延文3年(1358)に建立された寺で、境内には南北朝から室町時代にかけての宝塔や宝篋印塔、五輪塔など約200基がある。県道を挟んだ田んぼの中にある五輪塔群は鎌倉・室町時代に活躍した北浦辺衆の墓塔群だと伝えられている。
葛原集落跡
文珠山の北側の麓にある集落の跡。昭和30年頃まで人家があったとされる。鳥居や小さな可愛らしい仁王像が残されている。