文殊仙寺 ~ 成仏寺 ~ 帝釈堂 ~ 神宮寺 ~ 泉福寺 ~ 行入寺 ~ 行入 ダム 公園
国東半島の名だたる古刹を巡る国東半島峯道ロングトレイルの中でも特に社寺巡りの要素が強いK-3コース。その基点となるのが、日本三文殊のひとつである文殊仙寺です。まずは文殊仙寺の駐車場から文珠山(もんじゅさん)の登山道に取付きます。しばらく進むと、右手に紫竹観音(しちくかんのん)に至る分岐点があります。この分岐で一般登山道から離れて、紫竹観音へお参りします。その後、再び一般登山道と交わり、次に清滝観音(きよたきかんのん)へ向かいます。清滝観音では清らかな清水を戴くことができます。観音堂で喉を潤した後は、コンクリートの舗装道を京乱(きょうらん)地区へ下っていきます。京乱にある大きな宝篋印塔(ほうきょういんとう)からは舗装道を東に進み、坂口橋を渡って県道652号線に合流。そのまま県道を東進すると、修正鬼会(しゅじょうおにえ)が行われることで有名な成仏寺に至ります。成仏寺から先は再び田深川(たぶかがわ)の対岸に渡り、国東町史跡に指定されている岩陰遺跡(いわかげいせき)に立ち寄った後、横手越(よこてごえ)の峠を越えていきます。峠を越えると、次はアスファルトの舗装道を神宮寺へ向かいます。コースの途中には、ホーヤク祭が行われる帝釈堂があるので立ち寄ってみるとよいでしょう。神宮寺に参拝した後はさらに東進して泉福寺まで歩きます。明治初期まで九州曹洞宗の総本山として栄えた泉福寺には国の重要文化財に指定されている開山堂や仏殿など多くの文化財があります。泉福寺からは横手川沿いの道を西に進み、行入寺へ向かいます。行入寺に参拝した後は、本堂と庫裏の間を通って遊歩道の入口へ進みます。入口から10分ほどで『千の岩』へ行く分岐がありますが、コースはそのまま120メートルほど直進したところからダム湖の方へと谷を下り、終点の行入ダム公園を目指します。
文殊仙寺
「三人寄れば文殊の知恵」の発祥地としても知られる、日本三文殊のひとつ。南北朝時代には末元本寺の文殊仙寺、江戸時代には我眉山文殊寺とも呼ばれ、日本一大きな宝篋印塔をはじめとする貴重な石像文化財が多く残されている。秋には「文殊耶馬」と呼ばれるほど見事な紅葉が境内を染め、本堂である客殿では、写経や座禅体験もできる。
成仏寺
山峡の奇峯を背に、峡谷盆地の村々に守られた長い歴史を刻む寺。仁聞菩薩が、五穀豊穣や国家安隠の願いを込め大法要を行ったことが始まりで、国東半島の代表的な火祭り「修正鬼会」が生まれた。鬼が松明を持ち、夕暮れから夜を徹して修されるこの壮大な祭りは、「岩戸寺」と隔年で旧正月五日に催されている。
神宮寺
宇佐八幡宮と強いつながりを持ち、六郷満山寺院の中でも重要な位置にあった。本堂前には、寺宝や焼け仏が収められた収蔵庫があり、裏手を上がると、高い国東塔がそびえ立つ(いずれも、県の重要文化財指定)。また密教法具一式も残されており、他では見ることのない古い法具も保存されている。
泉福寺
九州では珍しい室町時代後期の本格的禅宗様仏殿。国東半島に勢力を張った田原氏能の母、無伝尼の発願により永和元年(1375)、豊前・豊後で初の禅寺として開山された。天正9年、キリシタン大名である大友宗麟による焼き討ちに合ったが、残された開山堂と仏殿は国指定重要文化財となり残っている。
行入ダム
全国でも数少ないシビックデザインダム。ダム周辺は公園として整備されており、四季折々の自然を楽しみながら散策を楽しめる。公園敷地の隣にはパークゴルフ場も整備されている。